今日も昨日に引き続き、本会議。一般質問二日目です。 今日は浅海議員~ひろせ議員までの6人が登壇。
なお、昨日は3人欠席でしたが今日は1人欠席。 今日の登壇予定がある人だったので、無事に治ってくれてよかったです。
今日は僕も質問していますので、自分の発言を中心に。
延長保育利用時の保育料について
課題、現状など
- 保育標準時間で利用している人が延長保育を利用した場合、2000円の基本使用料を徴収される。
- 日額制と月額制を選べない。
- 阪神間においては、西宮市、尼崎市、川西市、三田市では月額と日額の利用料を分けている。
- 幼稚園の預かり保育においては、日額の制度(450円)が適用されている。
確認事項
- 日額の制度を取り入れるなど、保護者負担の不均衡を改善する余地はあるのか。
市長答弁
本市の延長保育料は基本料金と利用回数に応じた料金を合算する料金設定としている。延長保育の利用登録者数に応じて保育士の配置を行わざるを得ないため、必要な料金設定だと考えている。延長保育料については、制度の持続可能性、利用者の利便性、安全安心な保育の提供等の観点を踏まえ、研究していく。
思うところ
基本的に延長を利用しないように仕事を調整していたとしても、ほとんどの人は市内ではなく、電車等を利用して大阪や神戸などへ通勤しています。電車など公共交通機関の遅れによってやむを得ず18時に間に合わないケースは珍しいことではないです。なので、月1回だけ利用せざるを得なかったというようなケースも少なくないと思います。
月の利用回数によって、1回あたりの利用料として最大1900円の差が生じる状況は課題と認識していないのか?と質したところ、課題だとは認識しているとの答弁がありました。「課題と思ってません」って言われてしまうともうそれで終わってしまうため、少なくとも課題だとは認識してくれていて良かったです。
延長保育の場合、料金設定を緩和が利用者数増につながるものとは考えにくいです。性善説かもしれませんが、保護者なら「遅くなると子どもがかわいそう」と考えるのは当然です。保育園を利用する子どもたちは分かってくれていますが、やはり、遅くまでお迎えに来ないケースは少ない。お友達が相次いで帰宅する中で1人待たされる時間が長くなると、流石に寂しくなります。我が子のその姿を見た上で、「延長保育安いし、遅れてもいいやー」とわざと遅れてお迎えに行く保護者はほとんどいないと思います。
もちろん、園側の負担も考慮する必要はあるため、いたずらに減額すべきとまでは言いません。例えば芦屋市の場合、保育士の配置基準が国の基準よりも厳しいです。そのため、多くの保育士を配置する必要があります。ただ、延長保育を利用する人数は保育標準時間よりもはるかに少ない人数です。延長保育時には厳しい配置基準を緩和しても良いのではないかと思います。具体的には、市独自の厳しい基準から国基準に緩和するということです。
同制度は利用者の利便性を重視していると言う割には融通の利かない使い勝手の悪い制度になっていると思います。私立園の代表者と意見交換する場において、問題提起をして議論してくれることを望みます。
ごみ処理に関するビジョンについて
課題、現状など
- 焼却施設の広域連携の目的として議論されるのはコスト削減の部分が中心。
- 鹿児島県大崎町では、財政事情からごみ処理施設を手放している。
- 「循環型社会を意識したごみ処理」に路線変更。資源化せずに処分するごみ量を全体の約17%にまで縮小し、SDGsとして世界でも飛び抜けた存在になっている。
- 焼却施設から温室効果ガスを発生させないためには、焼却炉内を800~1000℃の温度にキープすることが必要。
- ごみ量が減ると必要な温度をキープできなくなるため、施設を持つ以上は燃やすごみゼロなど極端な減量はできない。
- 日本全体のCO2排出量からみると、地方自治体の焼却施設による排出量は大きくない。
- ごみ処理は収入の多寡・性別・年齢問わず必要とする市民サービスであり、社会の行動変容を促す効果としては大きい。
- 大崎町の取り組みでは、温室効果ガス排出量は1人当たり38.5%削減できるとの研究結果があるため、市民ができる環境対策としては効果が大きい。
- 人口減少社会である以上、ごみ量は自然と減る。各自治体において焼却炉のスケールダウンまたは廃止の議論が必ず発生する。
- 都市部である阪神間でその対応をしている自治体はおらず、芦屋市はその先駆けになれる。
確認事項
- 広域連携の効果について、これを契機に芦屋市のごみ処理を変えるとのビジョンを示し、市民と一丸となって全庁的に取り組む姿勢を見せる必要があるのではないか。
市長答弁
地球温暖化は人類共通の喫緊の課題。本市としては、市民や事業者の皆様と共にごみの減量と再資源化を進めていくことが重要だと考えている。未来を担う次世代に、よりよい環境を継承することは私たち現代に生きるものの重要な責務。このような認識のもと、神戸市との可燃ごみ広域処理はコストの削減だけでなく、地球環境への貢献と、人口減少などの社会変化に対応する未来のあるべきごみ処理施策へのアプローチとして進め、発信してきている。合わせて、現在整備を進めている新資源化施設では3R(Reduce,Reuse,Recycle)を更に強化しごみ処理分野における温室効果ガスの実質排出量ゼロを目指していく。
思うところ
市は、コストだけの話じゃないって言うんですけど、それってあんまり伝わらないです。「今までとごみ出しは変わりません」って言うのも、分からなくもないけど、そうじゃないやんっていう。「何も変わらないんなら、それなら別に今まで通り芦屋市につくるでもええんちゃうん?」って思っても仕方がない。
確かに答弁であったように、鹿児島県大崎町のように財政上やむなく焼却施設を手放した自治体と芦屋市とでは、手放す経緯経過が違います。が、市内になくなるっていう意味では同じ。なのに「今までと変わらないごみ処理」ではダメでしょう。
今やサーキュラーエコノミー(循環型経済)として世界的な先進自治体となっている大崎町のように極端な取組は難しかったとしても、目指す方向性はそこだろう?と思います。
芦屋市は目指してる姿が「分かりづらい」
「広域連携が決まった暁には、燃やすごみ減量に努めます」との答弁。それって結局、一般論であって市民からすると「分かりづらい」。コストももちろん大事な観点ではありますが、広域連携は環境施策として取り組むわけだから、やはりごみ減量ありきで進めるべきだと思います。打ち上げ花火として、ビジョンを掲げないと。内心で思ってるだけでは社会は絶対に動きませんし、実現できませんよ。
なぜ「燃やすごみゼロを目指します」と言えないのか。地方自治体の大きな目標としては持っているはず。「目指す」はあくまで「目指す」であって100%実現しなければならないということではないんだから、市民の行動変容を促すためにも強いリーダーシップで引っ張っていく必要があると思います。
地方自治体の市長は流動的で、4年に1度変わることもあります。その際、考え方が真逆の市長になることもある。ただ「燃やすごみゼロを目指す」という市としてのビジョンを否定できる市長はいません。というか、このビジョンを「けしからん」と否定する輩は、地球上探してもいないと思います。だから、無責任にはならないしある意味恒久的な取組にもなります。
僕はそんなに難しいことを聞いていたんでしょうか。スッと「燃やすごみゼロを目指すようなビジョンを示します」と言ってくれたら良かったのに。
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