今日は民生文教常任委員会として、放課後児童クラブ「ひまわり学級」を視察。というのも、工事が続いていたプレハブ校舎が完成したから。

本当は、もっと早い段階で「見学しますか?」と教育委員会が言ってくれていました。ですが僕らは別に建築の専門家ではないので、建物の云々を見ても仕方がない。それよりも、「プレハブ校舎をつくった結果、ひまわり学級がどう変わったか?」が一番気になるところです。だから実際に子どもたちが引っ越しを終えて、利用している状況を見せてほしいとお願いしていました。

なのでこのタイミングでの視察。しかも、子どもたちの授業が終わり、放課後児童クラブへの登級がスタートしている15時からの視察です。子どもたちが実際に生活しているところを見せていただいているので、写真はありません。

気になったところを書いておきます。

環境について

時期や時間の関係もあるのかもしれませんが、以前に民生文教常任委員会でひまわり学級を視察したときよりはギュウギュウ感はないかなと思いました。でも、話を聞いている限り、多い日はまだ10人以上は増えるとのこと。そうなると、やはりギュウギュウ感はあるんだろうなと思いました。

また、気になるのが音。見ていると、宿題をやっている児童や読書をしている児童がいました。でも、低学年の児童も一緒になってワイワイ遊んでいる訳で、室内はものすごく騒がしい。図書館のように静かに!っていうのは無理にしても、これは勉強や読書する環境ではありません。

遊んでいる児童は全然悪くないです。それぞれ、やりたいことをすればいい。そういう空間です。でも、宿題したい。読書したいという児童、ちょっと気分が悪くて静かに休んでいる児童にとっては遊び声でてんやわんやになっているのは良い環境とは言えません。

勉強したい。読書したい。休みたい。こういう児童をもう少し静かな環境においてあげるような措置はできないものか。一番良いのは部屋を分けちゃうことですが、子どもたちだけにはできないので指導員も配置する必要があります。なかなか難しい。室内の空間を分けるなどのハード的な工夫はできなかったのかなと思います。

良かったところ

教室内に設置されたトイレ

良かったのは、トイレです。1階2階とそれぞれに教室がありますが、いずれも教室の中にトイレがあります。れ驚くところ?って思うかもしれませんが、これまでの放課後児童クラブの教室は教室とトイレが別です。しかも、屋外(いちおう屋根はある)の廊下を通ってトイレに行きます。

当たり前の話ですが、冬は寒いです。教室の中は暖かくなっているため、コートなんぞ着てません。そしてトイレのたびに、いちいちコートも着るような手間のかかることもしません。ということで、放課後児童クラブはトイレに行くだけでも大変でした。子どもたちはきれいで便利なトイレを大喜びしているそうです。なんて不憫な…。

学校内に校舎を置き、そこで学級を運営するというシステムであるならば、次からはトイレは教室内に併設する形にしてあげてほしいと思います。放課後児童クラブは自宅の代わりです。自宅のトイレは外に出ないと行かれへんねん。っていうお家はないはず。ということなので、トイレの整備はお願いしたい。

うーんと思ったところ

床が硬くて冷たい

教室には、基本的には靴を脱いで入ります。だから基本は靴下で生活。ですが、床が硬くて冷たかった。子どもたちはそこで正座したりしていました。おじさんの僕としては、硬い床でそれは痛いからやりたくないです。僕なら座布団的なものを持参する。実際、そうしている子どもたちも多かったです。

床暖房が金銭的に難しいっていうのは分かるものの、クッションフロアにはできなかったのか。新築なんだから、クッションフロアを予め貼っておくことは可能だと思う。現場の指導員と話した結果、カーペットは衛生面などで問題がある→硬い床が良いと判断しましたってことでした。

教育委員会は、ちゃんと具体的な例示とともに提案したんだろうか。カーペットはイマイチっていうのは分かるが、昨今のクッションフロアは水拭きもできます。基本は床に座ることになる訳だから、そこの快適性はちゃんとしてあげてほしかったよ。

シンクが狭い

シンクが一人暮らし用のワンルームマンション?ぐらいのサイズしかありません。洗ったものを置いておくスペースさえもない。教室は、多い時は50人とかが入ります。おやつの折に、洗い物が出ることはあります。衛生面の担保をするためにも、こういう空間をもう少しどうにかできないのかっていうのはあります。

新しいプレハブ校舎を建設する予算を取ってくれたのはありがたいんですが、やっぱり全体的にちょっと狭いです。子どもたちを預かってもらえるのもありがたいんですが、狭いところに押し込んでっていうのもかわいそうです。

保育園は結構充実しています。でも放課後児童クラブはとかく予算が少ない。保護者にとっては、どっちもエッセンシャルなサービスなんですが、どうしてこうも予算に差が生じるのか…。

休むところもない

これは既存の教室の話ですが、とかく狭いために、気分が悪くなった児童が横になるところがないそうです。指導員の先生の机の裏のちょっとしたスペースで横になっているそうです。いやいや…。せっかく安静にしていても、こう環境が悪いと良くなるものも良くならない。

ここでも問題になるのが「狭い」ということ。放課後児童クラブのニーズは明らかに増えています。保育園を利用していた人は基本的には利用します。

また保育園と根本的に違うのは、民間の学童は「高い」これに尽きる。芦屋の学童なら、月額で数万円取られます。そう考えると基本的には公立が良いですよね。「ニーズが高く、多くの人が公立を希望する」というサービスになっています。もう少し力を入れてくれても全然かまわないと思います。

預かってくれたらそれでいいのか

全般的に、やはり環境は良くないように感じました。改善が難しいところもありますが、改善できるところもあるように思います。

個人的には、やはり異なる学年の児童が一部屋に入るっていうのが難しいと思うんですよね。5,6年生の高学年はあまりいないとのことですが、4年生と1年生だったとしてもやはり心身の成長に大きな差があります。

放課後にやりたいことも違ってくると思いますし、低学年までを学校内の施設で預かり、4年生以上の高学年は学校外の施設をつくり、そこで預かるなど、抜本的な改善が必要だろうと思います。

でもやはり、他の学校の学級も見たいです。放課後児童クラブという制度に問題意識を持っている議員は複数いますし、次年度は是非民生文教常任委員会としての重点取組みとして進めてほしいと思います。