今日も決算特別委員会民生文教分科会。三日目です。以下の費目を審査しています。
決算種類 | 款 | 項 | 目 |
令和5年度芦屋市一般会計決算 | 10款 教育費 | 2項 小学校費 | |
3項 中学校費 | |||
5項 幼稚園費 | |||
6項 社会教育費 | 目01 社会教育総務費 | ||
目03 青少年対策費 | |||
7項 保健体育費 | 目01 保健体育総務費 | ||
目02 学校給食費 |
民生文教分科会は3日にまたがった訳ですが、座長としてはとにかく委員の発言時間に偏りが出ないように、一人のターンが長くなり過ぎないように運営しました。委員の皆さんが端的に質問してくれたため、全体としてはそこまで長くならずに済みました。
僕は座長なので発言は控えましたが、どうしてもっていうところは発言しました。そこを中心に簡単に。
性教育の話
令和5年4月より、全国の小中学校において「生命(いのち)の安全教育」がスタートしています。これはいわゆる性教育と呼ばれる部分が大きい教育です。
しかし、学習指導要領にある「はどめ規定」によって、「性行為や妊娠の経過については取り扱わない」とされています。これでいいんでしょうか。
日本は性教育については遅れています。恥ずかしさとかがあるのか、とかくアンタッチャブルにされがちな領域です。ですが実際には、妊娠の仕組みなども含め、性別問わず子どもたちの心と身体、将来のことも含めてとても重要な領域の情報でもあります。
性に関する情報に溢れる現代社会こそ、正しい知識を持つ必要がある
昨今では、アダルトビデオなどに代表されるわいせつな動画等があふれています。子どもたちも、そうした動画や画像に簡単にアクセスできる時代になっています。しかし、いわゆる成人向けとされるこうした動画は、性に関する知識が疎い子どもたちが生きた教科書とするには適さないものです。そうした動画から得た間違った知識、理解で性と関わっていくのは危険であると思います。
例えば、男性のマスターベーション。一見学校で取り扱うには不適切なようにも見えますが、実際には「間違ったマスターベーションを行うことで膣内射精障害や男性不妊に繋がる」と多くの泌尿器科医師が医学的な見地に立って警鐘を鳴らしています。
もちろん、年齢に応じた適正な知識というのは求められると思いますが、「男性も女性も当事者である」ということをしっかりと教育していく必要があると思います。性教育は恥ずかしいものでもアンタッチャブルなものでもありません。子どもたちが成長過程において性に関心を持つのは、人である以上、極めて健全です。人間も哺乳類であり、性交渉によって子孫を残していく訳ですから。
勇気をもって「はどめ規定」を乗り越える必要がある
前述の「はどめ規定」は「必ずやってはいけない」というものではなく、高いハードルはあるものの、自治体の判断でより踏み込んだ教育を行うことも可能になっています。教育委員会、芦屋市の気概次第でもあります。日本ではなかなかアンタッチャブルとされている性教育の分野について、積極的に実施していくことこそ、とても大きく勇気のいる教育改革だと思います。
子どもたちを取り巻く望まない妊娠。性虐待。思春期の子どもたちは、基本的には自分で考えて自分で行動できる年齢です。自我も当然ある。保護者や学校が思春期の子どもたちの行動を逐一監視することはできません。様々なリスクから子どもたちを守るためには、彼らに正しい知識を身に着けてもらうほかありません。
子どもたちを守ること。将来的な不妊を減らすこと。こうした崇高な目的の元、性教育を更に進めていただくことを期待したいです。
公立幼稚園の話
幼稚園で行われている預かり保育は、年々金額が減少しています。これは在園児が減ってきているというところに起因しているとのことです。
今や、ほとんどの世帯が共働き世帯となっています。国の方向性も、共働きを推奨していく形になっていますから、今後、更に共働きの流れは加速していきます。そうなると、保育園、認定こども園へのニーズは急速に高まっていきます。
言い換えると、公立幼稚園へのニーズがどんどん小さくなるということです。公立の認定こども園もあります。公立を求める家庭においても選択肢ができています。
芦屋市では「幼保のありかた」でかなり抜本的な整理を行いました。ですが、その頃よりも保育園・認定こども園のニーズの上昇と公立幼稚園へのニーズの低下が顕著にあるように感じます。
今すぐどうこうするということではないですが、今後長い目で見た場合の公立幼稚園の立ち位置、ありかたは見直していく必要があります。検討を要望しました。
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