今日は本会議。3月定例会の最終日です。そして恐らく今任期(20期)の最終本会議にもなるでしょう。
今日の議題は以下のとおり。
- 市長提出議案の採決
- 議員提出議案の質疑・討論・採決
市長提出議案の採決について(予算について)
委員会で討論しましたので、今日は僕は討論しないかなと思ってたんですが準備がなかったので急きょ僕が討論をしました。予算特別委員会での討論と似てますが…。細かい話は特別委員会分科会で散々やっていますので、今日は全体的な話で。
- 新型コロナウイルスの影響のみならず、物価や原油価格、電力の高騰による影響がある。
- 抜本的な支援は、市単独では難しいので国・県との連携を密にしておく必要がある。
- 新年度においても、突発的な歳出が必要となる可能性がある。
- 経常収支比率が高い傾向にあり、政策的経費への積極的な予算投入が難しい背景がある
- 抜本的に改善するには、業務改善によって収支を改善する必要があるため、行財政改革が重要。
- 新年度は新行財政改革基本計画において、計画上もっとも大きな成果を出す1年と位置付けられている。
- 経費削減のための削減でなく、業務効率の改善によって市民サービスの向上に繋げると意識してやってほしい。
- 新年度予算は、変わりゆく社会に対応するための考え方も含まれている。
- 人口減などネガティブな見立てもあるが、5G、6G、7Gと通信技術の革新的発展も見込まれている。
- これから先は大きな変動を伴うため、これまで以上に情報収集に努め、取り残されないようにする必要がある。
- 予算編成においては「誰一人取り残さない」という大前提で編成していると受け止めている。
- 重要な観点ではあるが、持続可能な行政運営、財政運営を考えた場合には相反する部分も出てくる。
- バランス感覚が求められ、立ち回りが難しい観点ではあるが、少しでも改善できるように取り組んでほしい。
たかおか知子議員への問責決議について(議員提出議案第36号)
結論から言うと、8年目にして初めて棄権しました。これは別に市政とは関係ないところの話なんで、議員としての責務云々のところには抵触しないだろうと考えています。当該議員がペナルティを受けるべきというのであれば、僕らがどうこうしなくても、4月23日にあるアレで裁きを受けることになるでしょうしね。
新聞記事にもなっていますし、あまり詳しい話は書きません。何で棄権したか?というところだけ書いておきたいと思います。
一次情報に触れていない
本件については、新聞記事で見たのと「報告書の抜粋」なる書類を見たのみです。議決の判断を行う上で重要な一次情報については一切触れていません。報告書の抜粋についても、原文ママかどうかは定かではありません。
断言口調で色々と言われていましたが、報告書の原文を見ていないので、報告者が今回問責の対象となった部分について「きわめてけしからん行為」として報告をしているのか。報告者による報告のニュアンスについて、僕たちが色々と断言することはできないと思っています。
どうして、一次情報である報告書を見ていない現段階において、断言口調でペナルティを課すことができるのか。
報告書の内容について、申立人が納得できていない
本来、報告書が出てきたあとの手続きとしては、申立人と被申立人との間で話し合いを行うべきであろうと思います。今回はそれを行う前に、報告書が出た後、可及的速やかに記者会見を行い、議会にも報告をしています。いやいや、それは順番が違うでしょうと。
しかも、話し合いの結果、ボールを議会に戻すというのであれば、報告書の原文(黒塗りあり)を提出して報告すべきだと思います。抜粋なるものでは、報告書の分母も分からないですし、原文ママとの記載もなかったため、報告者の意図するニュアンスも不明です。すごく中途半端な対応をされているなと感じていますし、ハラスメント対策の在り方としてはどうなんかなっていうのも払しょくできません。
申立人と報告書の間で認識に乖離がある
申立人は、弁明の中でも、陥れる意図はなかったと明言しています。確かに社会人として、非常識な対応だったかもしれませんが、その行為の審議については現段階では全く不明です。
実際のところどうなんよ?っていうのをもう少し丁寧に進めても良かった。内心については、最終的には分かりかねますが、もう少し調査することも可能だったと思います。
最終的に責を問う必要があったとしても、このスピード感でやることなのか
結論として、申立人が行ったことは問題があるのかもしれません。ですが、3月11日に第一報が出されて以降、当人同士の話し合いもなく、議会としての調査もない状態で11日後の3月22日に問責を決議するというのは議会が行う手続きとして妥当なものなのか。
少なくとも、当人同士の話し合いを一切やらずにっていうのはやはり問題があると思います。ハラスメント認定の有無にかかわらず、それを先にやるのがあるべき姿だと思います。
そうした対応を経たうえで、改めて問責決議ということであれば、また違った判断になっています。
申立人にも落ち度はある
確かに孝岡議員にも落ち度はある。なので、現段階ではどちらの意見についても積極的に賛同することはできない。ということで、今回はYesでもNoでもなく棄権を選択しました。
20期を象徴する1日だった
とりあえず、最後の定例会の最後の本会議をこういう形で締めくくるのは残念。もっとコミュニケーションを取っておれば、違った結末があったと思うし。
芦屋市議会は、もっと政策本位で議員間の話し合いをすべきだと切に思います。考え方が違う人もいます。話し合ったとしても歩み寄りはできないことも少なくありません。でも、その話し合いの時間は無駄な時間だとは僕は思いません。
違う意見の人に納得してもらおうと思うと、自身の持論を更に理論武装しないといけませんし、その過程で気付くこともある。自分では考え付かなかった観点が加わることで、更に政策の厚みが出ることもある。こうした手続きを無駄やというのであれば、もう議会なんていらないんですね。
現状の議会風土は、職員の萎縮も招いてしまうし、議員同士の活発な意見交換にも繋がらない。議員同士が政策について話し合う機会を制度として設けるだろうと思います。
コメント
コメント一覧 (4)
午後からネット中継の音声だけを聴きました。
たかおか議員に対する問責決議案では、全体協議会とか代表者会議とかSNSとか報告書抜粋とか、重要な要素でありながらも細かな機微が市民には分からないワードがたくさん出てきて、全体像が掴みづらいと感じました。
ただ、3月11日の神戸新聞を読んだ市民としては、問責可決もじゅうぶんにあり得ることだと考えます。
しかし、議員の立場となると、大原議員のおっしゃるように、全体を俯瞰して、一次情報から精査する冷静な対応が必要だったのかもしれません。
今期、お疲れさまでした。
政策本位で議論できる議会を目指して、来期もがんばっていただきたいと思います。
本件については、議会として真相を明らかにするために対応したというよりも、個人間のトラブルについて和解が難しかったのでやむなく司法の力を借りたという位置づけだと理解しています。なので本来、議会が介入することでもない。とりあえず、記者会見や僕たち議員に出す前に、当事者同士で十分な話し合いをすべきだったと思います。
より良い政策とするために、考えの異なる同士が意見をぶつけ合うのはもっと活発にすべきと思います。それによって、スピード感が失われる恐れはありますが、それが民主主義ですから。
今期は本当に色んなことが進まない議会であったと感じています。
コミュニケーションはもちろんのこと、相手の意見を聞く姿勢がない議員が多かった印象です。
納得はせずとも違った意見が存在するということを理解すること。
議員の方々にはそれを常に念頭に置いていただきたいと思います。
人の弱みを握ったり、吹聴したり、やられたらやり返すの議会は今期で終わらせていただきたいですね。
来期は煩わしいことなく、大原さんらしい議員活動ができることを期待しております。
ありがとうございます。個人としては、とにかく芦屋市の発展、市民生活の改善のために仕事をしたいと思っています。そこに注力できる議会をつくりたいと思います。