今日は市議会による議員研修会。テーマは『里親制度について』。 学識経験者の方と、実際に市内で里親をされている方のお話を聞きました。 一言で言うと、とても勉強になりました。現場の話も聞けるというのはとても大きな気付きに繋がります。

里親は「子どものための」制度

研修の中で印象に残ったのが「里親はあくまで「子どもたちのための」制度である」ということです。 子どもたちが心身の健やかな成長と自立ができるよう、より合致すると思われるご家庭が里親に委託されるそうです。

様々な子育て施策は得てして、大人目線で考えてしまうものです。 あくまで「子どものための」制度であるということは、現場をよくご存じの方だからこそ言える観点であり とても大事な観点だと思いました。

家庭と同様の養育環境を目指す

『社会的養育ビジョン』が発表された後は、これまでの施設型から家庭養育を優先しようという方針になったそうです。 こうした社会的背景もあり、里親の数が必要になったということです。

また、里親は誰でもオッケーということではなく、 子どもの健やかな成長に繋げることが目的であるためマッチングが行われるそうです。 なので、やはり登録してくれる方がたくさんいてくださる方が良い。

この話の折に「なるほど」と思ったことが、里親委託と養子縁組を増やす方向性になったとしても 施設療育を否定すべきではないということでないということ。というのも、施設で育った(育っている)人がたくさんいるから。 彼らの育ちに問題があったとレッテルを貼るのは絶対に良くないことであるとのことでした。

芦屋市には「里親が足りない」という課題。議会として何かできないか。

今日の研修の中で明らかになったことは、「芦屋市においてまだまだ里親が足りていない」 ということです。里親は、各家庭で養育するところがポイントであり、行政が誘致するというような ものでもないため、お金で解決できるものではありません。

また、行政や他の人が強制するものでもありません。なので、行政としてできることは 里親精度そのものの理解を深めるための周知であったり、保護者の病気や育児疲れなどで、 短い期間(3日間程度)親元を離れる必要がある子どもを専門に預かる里親制度である ショートステイ里親を進めるなどになるかと思います。

子どもたちの健やかな成長を願うのは、全議員共通の認識…のはず

周知については、広報あしや令和4年2月号において特集を組んでくれています。 しかし、ショートステイ里親など、行政としてもまだできることもあるのかなと思います。 こうした提案について、各議員が一般質問で取り上げることも有用ではあります。

今日の研修を聴いて、芦屋市議会において取り上げないといけないな! と思った議員も少なくないだろうと思います。僕もその一人。

しかし、提案のトリガーが市議会全体の取り組みである議員研修会であることもあります。 里親が充実し、虐待を受ける子どもたちが一人でも減ってほしいというのは党派を超えた共通の思いです。 議員全員に聞いた訳ではないですが、もう、これは言い切ります。

議会として何かのアクションを行い、実現に繋げることで、研修の意義も大きく上がる

議会→行政への働きかけについては、個人よりも委員会。委員会よりも全会一致。 意見する数が集まれば集まるほど、発言の重みが増すのは言うまでもありません。 ということを考えると、個人が一般質問で取り上げるよりも、議会全体でアクションした方が実現しやすいです。

なので議長には、今日の研修を受けて、議会全体で何らかのアクションを行うことはできないか?と提案しています。 里親制度は「子どもたちのための」制度。○○議員の手柄ということではなくて、芦屋の子どもたちのために、 前に進む取り組みをすべきだと思います。

何にせよ、今日の研修はかなり感銘を受けたので、何らかの形でフィードバックしていきたいと思います。