今日は決算特別委員会総務分科会。 以下の費目についての審査を行っています。

会計区分費目
一般会計1款 議会費
2款 総務費
9款 消防費
12款 公債費
13款 諸支出金
30款 予備費
特別会計公共用地取得費特別会計
打出芦屋財産区共有財産会計
三条津知財産区共有財産会計

ふるさと納税。制度の趣旨は分かる

多くの人が取り上げていた要素であるのがふるさと納税です。 ふるさと納税のもともとの制度趣旨を考えると、故郷を支援したいという思いが集まって然るべきなので、 都市部から田舎にお金が流れる仕組みになっているのは仕方がない部分があります。

地域地域の地場産業や特産品の知名度アップという観点から、 寄附の対価として返礼品を渡すというところも、まあ分からなくもない。 ただ、現状の制度設計だと、既に全国的に知名度が高い返礼品に人気が集まります。 特に、和牛とか海産とかフルーツなどの美味しい特産品。

現制度の場合、住宅都市だけが煽りを受けてしまう

この制度設計の場合、一番あおりを受けるのは芦屋市のような住宅都市です。 毎年、5億円以上のお金が流出してしまっています。芦屋市も魅力的な返礼品があると思いますが、 ブランド和牛などの有名特産とガチンコ勝負っていうのは…さすがに厳しいです。

ふるさと寄附金は全国的な制度なので、芦屋市単体でどうこうできる代物でもありません。 国に制度変更を求めながらも、流出の幅を少しでも小さくするためにも返礼品を集める。 ここ数年は、議会・職員ともに強い問題意識を持ちながらもこの繰り返しです。

「ふるさと」ってついてるのに、関係ない自治体からも一律で返礼品がもらえるのは納得しがたい

ふるさと寄附金の考え方は、まあ分からなくもないんです。 シンプルな「寄附」自体をするか否かは個人の自由ですし、 寄附をしたことによって自由に使える所得が小さくなることによる寄附控除も適当です。

たた、「ふるさと」と銘打っているのに、自身のルーツと全く関係ない自治体からも 返礼品という恩恵が受けられるというのは、釈然としない。それって、ただのネット通販ですやんと。 地場産業を宣伝しようという考え方自体も分かりますが、それって別に寄附とリンクさせる必要はないと思います。

せめて、居住歴がある地域からの返礼品だけを認めるという制度にはできないものか

故郷に対してお金でバックアップしたいという趣旨は分かるので、 例えば、出身じゃないところに対しては返礼品なしっていう風にできたらなと思います。 マイナンバーカードは普及していませんが、マイナンバーは国民に採番されているので 各自治体で情報をつかむことは可能です。

ただ、芦屋市だけでも2000件を超える件数があります。 人気の返礼品を誇る自治体だと、もっとたくさんの件数が集まると思います。 なのでマンパワーでやるのは多分無理。国でそういうシステムを組んでくれたら、 全国的な対応も可能だと思います。ふるさと納税制度で得をしている自治体もあるので 難しいとは思うんですが、税金を取り巻く制度でここまで不平等が生じているのは 制度上の不備だと思うので、国はちゃんとしてほしいです。

菅総理には、お辞めになる前に、ご自身がつくられた制度の見直しをやっていただきたいです。