今日から決算特別委員会です。 今年から、決算審査は各常任委員会単位で分科会をつくり、 それぞれの分科会で審査します。

今日は、建設公営企業分科会です。 僕は委員じゃないので控室で傍聴。三密回避です。

今日の審査対象は以下のとおり。

番号件名
第62号令和元年度芦屋市各会計決算の認定について
第63号令和元年度芦屋市下水道事業会計決算の認定について
第64号令和元年度芦屋市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について
第65号令和元年度芦屋市水道事業会計決算の認定について
第66号令和元年度芦屋市病院事業会計決算の認定について

また、第62号議案について以下の費目を審査しています。

会計区分費目
一般会計11款 災害復旧費
8款 土木費
特別会計都市再開発事業特別会計
駐車場事業特別会計

建設は一般会計というよりは、病院などの企業会計が結構重たいです。 何だかんだで18時過ぎまでかかってました。

芦屋病院の会計報告について

企業会計は、ちゃんと財務諸表が用意されているので ある程度細かい分析ができるようになっています。 状況を把握するには、数字を見ておくのが一番分かりやすいので、 簡単にまとめときます。前もやった気がするけど。

上下水道もありますが、やはり皆さん興味があるのは芦屋病院でしょ?ってことで、 芦屋病院を見ますよ。僕も気になるし。やりとりのまとめじゃなくて、個人的興味の まとめです(笑)

令和元年決算時の収益力について

営業部門(単位:円)

営業収益4,917,058,730
営業費用5,104,580,598
差額-187,521,868
営業損失:1億8752万1868円

営業外部門(単位:円)

営業外収益388,634,236
営業外費用-244,375,045
差額144,259,191
経常損失:4326万2677円

その他(単位:円)

特別利益76,357
特別損失-18,263,673
差額-18,187,316
純損失:6144万9993円

まとめ

はい、今年も単年度赤字です。一時のことを考えると、小さくなってきてますが 赤字は赤字。ですが、ここでいう純損失には減価償却費が含まれています。

当然、減価償却費は現金支出は伴いません。 令和元年度の減価償却費は4億5272万3153円。 現金の動きだけで言うと、黒字になります。 やっぱ、お金の動きを示すキャッシュフローも大事です。

キャッシュフローについて

フリーキャッシュフローは病院が純粋な営業活動で生み出せるキャッシュ量になります。 上述の純損失っていうのは減価償却費が含まれていますから、キャッシュの流れを見ておくのも大事です。

営業キャッシュフロー109,251,105
投資キャッシュフロー-281,374,152
合計-172,123,047

見てみると、1億7212万3047円のマイナス。 今年は投資が大きいですね。有形固定資産の取得による支出がマイナス2億8126万5252円と大きくなっています。 例年の芦屋病院だと、フリーキャッシュフローはプラスに落ち着いています。 なので、芦屋病院は一定のキャッシュを残せるだけの経営力は有しているということは言えると思います。

H30年度3億5348万2703円
H29年度9504万4273円
H28年度2億3437万4139円
H27年度7597万4967円
H26年度2億1888万2516円

5期平均のフリーキャッシュフローを超える投資は大丈夫?

といいつつ。5ヵ年平均のフリーキャッシュフローは、1億9555万1720円。 令和元年の1年の投資額は芦屋病院のフリーキャッシュフローの相場を超えています。 1年で残せるキャッシュを超える投資。医療機器はめっちゃ高額だし、一概に言えないところも あるとは思います。でも今年の投資額は、芦屋病院の経営力に対して少しToo Muchな投資では ないのだろうか?という疑問が残ります。

まあ、芦屋病院の場合はバックに芦屋市の一般会計がありますから 多少の無理は無問題なんでしょうけども。ちゃんと将来的なキャッシュを生む効果的な 投資ならば、無理をする意義はあります。

芦屋病院の長期計画

最後に、病院の長期計画を見ときます。

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新病院改革プランは令和2年度が最終です。 令和2年度に純利益に持っていくよ!というプランになっています。 ここんところは、割と計画通りに推移しています。それは素晴らしい。

しかし、残念ながら新型コロナウイルスの影響で外来患者の利用渋り等が生じています。 今後数年はその辺の影響も出てくるだろうなと思ってます。

デフレマインドと同じで、コロナマインドの払しょくには時間がかかるはず。 特に、体に不安を抱えている人は余計に。少なくとも、日本においては欧米のような状況には 至っていないんですけどね。日本には、一部のひどいケースを喜んで教えてくれる親切な人たちがいるからなぁ。

ともかく、病院については、一般の経済よりも影響が大きそうな気がします。 と考えると、元の堅調な患者数の維持はなかなか難しそうですから、 少し違った視点での経営戦略も必要になってくるかも。

これからのかじ取りをするタイミングに新型コロナウイルスが流行したのは まだ不幸中の幸いだったなと思います。これが計画の途中で発生し、 大幅な下方修正が求められる状況になって云々だったら大変だった。