今日は民生文教常任委員会。 以下のとおり、2件の議案と2件の陳情の審査を行いました。

種類番号件名
市長提出議案第74号芦屋市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
第79号権利の放棄について
陳情第6号幼児教育・保育の無償化の実施に伴い、すべての子どもに格差なく、質の高い保育の保障を求める陳情書
第9号社会福祉事業の職員配置基準の抜本的引上げにかかわる陳情書

議案等の中身については、市議会HPをご覧ください。

議案については、いずれも全会一致で可決すべきもの。 陳情については、いずれも結論を得ずという結論となりました。

また、以下の5件の所管事務調査報告を受けています。 審査は少ないものの、もりだくさんだったため17時を超える長丁場となりました。

  • 市立幼稚園・保育所のあり方について
  • 第2期子育て未来応援プラン「あしや」について
  • 第2期芦屋市子ども・若者計画について
  • 第2次芦屋市消費者教育推進計画について
  • 芦屋市環境処理センター長期包括的運営業務について

議案について

特に議論が多かったのは第79号議案。

「阪神淡路大震災の際に発生した芦屋市災害援護資金貸付金のうち、 未償還のものに係る全ての保証債権を放棄する」というものです。

多分、これだけだとイメージしづらいので、解説しておきます。

阪神淡路大震災の際に発生した芦屋市災害援護資金貸付金とは

災害弔慰金の支給等に関する法律に規定されている災害援護資金貸付金のことです。 芦屋市では、阪神淡路大震災の後に貸し付けを行っています。 金額は芦屋市災害弔慰金の支給等に関する条例に基づき、最大350万円です。

震災が発生してから25年近く経過してますが、芦屋市では以下のとおり、 まだ償還が終わっていない債権が残っています。

  • 174件
  • 元金:2億4752万1208円(利子分1447万4462円を含む)

1件当たりの貸付金はさほど大きなものではありませんが、 如何せん件数が多いので金額も大きくなっています。

なお、貸付の財源としては国県からの貸付金という形で支給されています。

償還免除の拡大

本年5月、災害弔慰金の支給等に関する法律が改正されて 償還免除要件が拡大されました。

その背景としては、阪神淡路大震災のときには関係法令が整理されておらず、 貸し付けを受けるためには必ず保証人が必要だったり、そもそも 現在被災者が受けられる住宅再建資金の支給(被災者生活再建支援制度)もありませんでした。

阪神淡路大震災~東日本大震災の間に整理されたと言う感じです。 その際、阪神淡路大震災の被災者のうちの債務負担者についても整理してくれたら 良かったのですが、ずっと古い制度での貸し付けが残っていたという形になります。

免除を受けると、市からの貸付金のみならず、市として国県から貸し付けを受けている 金額についても償還免除となるところが大きいです。最終的には、災害援護資金の 貸し付け分については国が飲んでくれるということです。

保証債権の放棄

災害弔慰金の支給等に関する法律の改正では、償還免除要件の拡大に加えて 保証債権の放棄が認められることになりました。

償還期間の終期から10年経過後には、議会の議決を得れば 保証債権を放棄できるものです。今回の議案は、この改正に基づく対応になります。

保証債権の放棄を行う理由は、免除要件の拡大があったとしても、 保証人に償還能力があると認められた場合は償還免除にはならないからです。

現状で未償還状態にある人は概ね低所得者層です。 保証人に引きずられる形で償還免除要件を満たせない状況が続きます。 それを解決するために保証債権を放棄します。

償還事務コストもバカにならなかった

災害援護資金の償還事務コストとしては、毎年かなりのコストがかかっています。

アセット 1-100

償還した人もいる中で、貸し付けたものを償還してもらうことが大事というのは分かるものの、 25年も経過しているのに未だに数1千万のコストをかけて回収業務に当たるのはどうかなと ずっと思っていました。決算とかでも問題提起してきました。 理屈は分かるけど、費用対効果悪過ぎでしょと。

今回の対応で、件数としてはかなり減る見込みです。 事務量に合わせて、年間のコストも引きさがってくる見込みだとのこと。 震災から25年も経過していますから、早く終息してもらいたいと思うところです。