今日は民生文教常任委員会。 環境処理センターごみ焼却施設についての報告を受ける所管事務調査でした。

原因分析等もあり、詳しい数値が出てきます。 詳しい話については当日の資料を見ていただきたいと思います。

資料の場所はこちら。後日アップされる予定です。

同センターで何が起こっていたか?

芦屋市環境処理センターでは、大気汚染防止法の施行に伴って 平成30年度から排ガス及び灰等の水銀濃度を定期測定を実施していました。

6月24日の定期測定及び8月9日の再測定に排ガス中の水銀濃度が基準値を大きく超える事態が判明。 そのために焼却炉の運転を一時停止して原因究明及び改善対策について検討してきた経緯があります。

詳しい経緯経過については以下のとおり。

日時状況
7月30日(火)6月24日採取の2号炉排ガスから水銀濃度200μg/Nm3が判明(排出基準値50μg/Nm3)
7月31日(水)芦屋市から阪神北県民局に連絡(法に基づく再測定の指示)
8月9日(金)排ガス再測定(3回測定)
8月19日(月)測定業者から速報
6月24日に200μg/Nm3(1回)。8月9日に60,330,120μg/Nm3(3回)が検出され,最大,最小を除き平均すると160μg/Nm3であることが判明
8月26日(月)阪神北県民局に連絡(停止の助言があった)
8月27日(火)兵庫県農政環境部環境管理局及び阪神北県民局と協議
2号炉停止操作開始
8月28日(水)阪神北県民局へ2号炉運転停止完了を報告

水銀濃度基準値超過の原因

燃やしてしまった後の話になるため、最終的な原因特定には至りませんでした。 ただし、状況証拠による原因推定についてはできています。

  • 年6月24日と8月9日に排ガス中の水銀濃度が急激に上昇した。
  • 施設内からは異常な水銀濃度の測定値が検出されなかった。
  • 当焼却施設を設計・施工した業者の見解から、現状の運転管理で水銀が施設内で濃縮される可能性は低い。

これらの事象を客観的かつ総合的に判断すると、6~8月の間に一時的に水銀含有物質が投入されたものと推定される。 ごみピットへの具体的な投入時期については不明。

水銀含有ごみの可能性

約7g/hの水銀が含まれていたために発生したと算出。 水銀が含まれているごみと、発生に至らしめるだけの分量については以下のとおり。

 1個当たり平均水銀含有量7g相当個数
水銀温度計3.7g2本
水銀体温計1.2g6本
水銀血圧計48g0.15個
蛍光管0.006g1167本
ボタン電池空気亜鉛電池0.0008~0.0016g4375~8750個
酸化銀電池0.0005~0.001g7000~14000個
アルカリボタン電池0.0016~0.0032g2188~4375個

見たら分かるとおり、ちょっとぐらい良いでしょ!というレベルではありません。 水銀含有ゴミについては、ちょっとぐらい…で大きな事態を引き起こしかねないゴミであることが分かります。

基準値超過の人体への影響について

水銀については、地球全体の環境保全を考えた国際条約に基づいた規定だとのこと。 なので今回の超過については人体への影響云々というよりは、環境的視点での問題が生じたということです。

確かに水銀は自然界に存在する物質であり、元々の大気にも一定量含まれています。 水俣病については高濃度の水銀を含有する工業廃水を生活用水として使用、摂取したことによるものですから 今回の基準値超過=水俣病と結び付けるのは難しいです。

なお、大気汚染法で定められたその他の有害物質については、環境処理センター稼働開始以後、常時監視を続けています。 また、地域住民との協議で国基準より厳しい排出基準を設けているものの、一度も超過したことがないようです。

水銀のように、持ち込んだゴミ由来で生じる問題も今のところ想定されないとのことで 横並び対応も必要ないだろうとの見解でした。

改善対策について

ハード面での対策と、分別の徹底というソフト面での対策の2方向で実施。 特に、水銀の含有ゴミについては以下の方法で収集することに変更します。

品目現行変更
出し方収集日出し方収集日
水銀温度計芦屋市環境処理センターへの持込み個別収集(各家庭への訪問回収)
水銀体温計
水銀血圧計
ボタン電池「電池工業会」登録店舗での回収他のごみと分け、中身の見える袋に入れてその他燃やさないごみ
蛍光灯購入時の紙のケースや新聞紙などに包んで出すその他燃やさないごみ他のごみと分け、購入時の紙のケースや新聞紙などに包んでその他燃やさないごみ

ハード面の対策としては、以下の策を講じます。 それにより、今回と同量の水銀が含有していたとしても再発は防止できるはず…とのこと。

  • 排ガスの低温化
  • 活性炭吹き込み

と言いながらも、徹底した分別が必要です。 再度徹底した啓発を行っていくとのことでした。

所見

話を聞いた時点で、状況的に恐らくゴミ由来の事象だと思っていました。 なので、まあそうだろうなと。

ただ驚いたのが、一部のゴミについては「ちょっとぐらい良いやん」の理屈が通じないということ。 今回水銀で大きな問題となりましたが、今後も引き続き、徹底した分別に協力しなければならないと感じました。

普段当たり前のように稼働していたゴミ処理場が稼働しなくなると、こうも困るのかと思い知らされました。 いつもと変わらずにゴミが捨てられているステーションもありましたが…。1人の利己主義的対応が芦屋市民全体に 迷惑をかけてしまう恐れがあることを自覚して、それぞれが対応していく必要がありますね。