今日は総務常任委員会。 以下の議案の審査が行われました。

番号件名
第72号使用料・手数料等の適正化に係る関係条例の整備に関する条例の制定について
第73号芦屋市立地区集会所の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について
第80号芦屋市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
第81号芦屋市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
第82号芦屋市フルタイム会計年度任用職員の給与に関する条例の制定について
第83号芦屋市パートタイム会計年度任用職員の報酬,期末手当及び費用弁償に関する条例の制定について
第84号地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について

議案の内容については下記リンクを参照してください。

結論としては、いずれの議案も可決すべきものと決しています。 ただし、第72号議案については附帯決議付きでの可決ということになりました。

いくつか大きな話もありますので、何点か書いておきます。

第72号議案

施設使用料と手数料の金額を改めるという内容の議案です。 金額改正のトリガーとしては、消費税の増税。増税は10月から始まっていますが 以下の理由から9月議会での上程は見送られていました。

  • 市民生活への影響をウォッチしていたため
  • コストの洗い出しをした上での金額設定を実施するため

改正の基本方針

結果的には市の公共施設は全般的に見直されることになっています。 全体的な改正なので、以下の基本方針に基づいて改正されています。

  • 消費税増税の影響を適正転嫁
  • 現行料金×110/108(10円未満の金額を切り捨て)
  • 利用者と非利用者の負担の公平性を確保
  • コストvs現行料金が2:1以上の場合、現行料金×1.2の金額とする。

附帯決議?

以下の2点について、約束を守ってくれるなら可決しますよというもの。

  • 利用料、手数料について抜本的な見直しを図ること
  • 以後は定期的な検証・見直しを行うこと

どうしてこういう内容が附帯されたかというと、 芦屋市の利用料、手数料は平成9年から変わっていなかったというところが大きいです。 20年以上も経過しています。その間、消費税も変わっていますし社会情勢も大きく変わっています。 にもかかわらず、改正せずにここまで来ていたところは問題があると感じています。

抜本的見直しとは

基本的には公共施設は税金で運用します。 しかし、施設の特性によっては施設利用者に応分の負担を求めないといけない施設もあります。 当然、施設利用料は施設の維持管理料に宛がわれる訳ですが、利用料収入だけでは足りないことがあります。 そうなった場合、残りは一般財源から捻出されることになります。

上述のコストvs現行料金のところになりますが、利用料収入が低く 施設の維持コストが利用料収入を大きく上回ってしまう場合、市の一般財源からの 投入が大きくなります。

市の一般財源の原資は基本的には市税です。 利用していない人の税金もそこに含まれます。 利用料収入があまりに低い場合、使っていない人の負担が大きくなるという考え方です。 この辺の不公平感を是正するためにも適正料金に設定する必要があります。

当然、減価償却を含めたフルコストを算出しなければ始まりません。 あと大事になってくるのが利用者負担をどれぐらいにするか?という判断。 一般的には、適正料金をはじき出す場合は公共性と公益性のマトリクスに各施設を落とし込んで 利用者負担の比率を求めます。図示すると以下のような感じでしょうか。

アセット 1-100

ここに政策的判断(例えば、高齢者支援や子育て世代支援など)を 含んだ減免措置等を講じていけば、適正料金が算出されることになります。

行革の観点でもフルコスト算出が鍵

この対応をするとしても、減価償却を含めたフルコストの算出が肝だと思っています。 一般質問で取り上げた財務諸表の考え方に近いかな。歳入の多くが市税である事業については 公会計制度はちょっと馴染みにくい。ですが、歳入の多くが利用料収入である事業については 公会計制度に落とし込んだ方が良いのは当然です。

減価償却も含めたフルコストが見える化されることで、コスト削減の意識も働きます。 また、利用率の向上の努力が必要であるという意識も働くと思います。 事業継続ができるかどうかはこの辺の努力にもかかってきます。

ちなみに、努力と言っても営業かけろってことじゃなくて ソフト面も含めた施設の利便性を向上させる方です。

利用料が上がって、民間との価格差が少なくなると、 恐らく利用者は減ります。そうなると、施設そのものが不要なんじゃない? という議論になってしまいます。それはなるべく避けるべきなので、 これまで以上の努力が求められることになると思います。

財政課に予算付けてくれ~と頼むだけじゃなくて、 足りぬなら、自分達で何とかしようじゃないか!というマインドの醸成ですね。 これこそ行革です。維新はこういう改革を進めるために存在していると思います。

第80号議案

人事院勧告等を参考に、一般職の職員の給料月額、住居手当に係る支給額及び勤勉手当に係る支給率を改定する というものです。

給料月額

給料ベースが上がります。いわゆるベア。 平均値としては以下のとおり。

  • 行政職:¥306(0.1%↑)
  • 教育職:¥255(0.07%↑)

なお、芦屋独自の判断として、特に若年層に傾斜をつけて上げています。

勤勉手当

民間企業におけるボーナスの考課査定分が該当します。 地方公務員の賞与は期末手当+勤勉手当という形で支払われます。 期末手当はボーナスにおける定率支給分ですね。

勤勉手当の計算としては、勤勉手当基礎額(基本給+地域手当)に一定の支給率を乗じた金額になります。 今回の改正では、支給率が引き上げになります。具体的には以下のとおり。 1年トータルで言うと、支給率を5%引き上げるという格好です。

改正案現行
6月期12月期6月期12月期
95/10095/10092.5/10092.5/100

住居手当

国基準に準ずる形に見直しました。計算式とかも変わっているんですが、 以下のように上限額が引き下げになったのが大きいです。

 改正案現行
借家28,000円33,500円
持家2,500円9,900円

なお、持家については令和5年度にはゼロを目指すとのこと。 借家に対する手当はともかくとして、持家という個人の資産に対する手当はどうなんだろう? と思うところだったので、良い改正だと思います。

反対しました

若年層に傾斜をつけて引き上げるという取り組みと住居手当については高く評価しています。 しかし、芦屋の財政は、少子高齢化や社会保障費の増加にともなって今後かなり厳しくなるのは明白です。 しかし、ここに至るまで6年連続でベアが進んでいます。また、公共施設の更新やJR芦屋駅南の再開発など、 規模の大きな事業が山積していることを踏まえると給与の引き上げは待ったをかけても良かったのではないかと思います。

いたずらに上げるなとは言いませんが、コスト削減の意識について 強い危機感を持ってもらいたいという気持ちも込めて、反対しています。 金額よりも、マインドの話です。

第81号議案

一般職の引き上げと併せて、議員含む特別職の期末手当を引き上げるというもの。 一般職に準拠し、5%の引き上げです。上述のとおり、芦屋のこれからの財政を意識して リーダーの立場である特別職が範を示す判断があっても良かったと思います。

ということで、反対をしています。議案の態度にともない、増額分については受け取らずに被災地等に寄附をします。公選法で自身の選挙区への寄附行為が認められないので、受け取らないにしても市に返上ってことができないのです。パフォーマンスと取られても嫌なので、敢えて積極的な発信はしませんが、ぽっぽないないもしませんので。