今日も昨日に引き続き、「社会保障・社会福祉」に関する研修受講です。 芦屋は大雨で大変なようで、芦屋を離れていて大変申し訳ない気持ちですが、 市議会から招集がかかっていない以上、こちらでの研修をしっかり受講したいと思います。

今日は以下のテーマの3本立てを9:30~17:30までみっちりと。濃密な時間でした。

  • 介護保険と地域包括ケアシステム
  • 地域医療の現状と課題
  • 認知症の基礎知識と社会参加による予防の可能性

かなり具体的な内容だったと思います。 いずれも興味深く聞かせていただきました。 例によって有料研修なので詳細には書かないですが、簡単に振り返りをしておきたいと思います。

介護保険と地域包括ケアシステム

介護報酬は介護保険開始から17年で、既に8%も下がっている。 そうするとやはり事業者は事業継続も苦しくなってきますし、新規参入の大きな障壁となる。 厚労省や財務省は、給付削減の意向があるが、自治体としては高齢者が安心できるケアシステムの構築を図らなければならない。

福祉制度は経済事情や家族の事情など、特定の理由があって初めて使用される限定性がある。 一方で、介護保険制度については、要介護認定が下りれば全ての国民が利用する制度であり、普遍性がある。 なので、収入が多い人の負担が大きくなるという現状の仕組みは、あるべき論から外れた形であり、 保険制度として欠陥がある制度である。

高齢者の中でも、介護保険に対する考え方は2極化している。

  • 保険料が高くなるから特養はこれ以上いらない。
  • 特養に入りたいが、空きが無いため新しい特養をつくってほしい。

どちらの意見も高齢者の意見であるため、自治体は中途半端な対応をせずに 介護保険に関する方向性を定めた上でサービス展開していく必要がある。

  • 特養を全入制にする代わり、保険料を上げる。
  • 介護予防を進め、特養の建設は凍結。保険料は据え置きとする。

所感

自治体の方向性を決める判断については、非常に難しい判断だと思います。 すぐに答えは出せません。大いに議論が必要な事柄だと思います。 喧々諤々で議論をした結果、下された判断であれば、それは否定できません。 ただ、2025年問題を目前に控え、現状でこういった議論が行われているのか、 確認する必要があると強く感じました。

また、特色ある介護保険制度を設けている和光市についても話題に挙がっていました。 こちらについては、メンバーを募って視察したいところ。

地域医療の現状と課題

第7次医療計画(2018年4月~2024年3月)では、以下の見直しが行われた。

  • 医療と介護の連携のため、計画期間を5年⇒6年に変更。
  • 地域医療構想の達成に向けた取り組み

新たな介護保険施設として、介護医療院という仕組みが新設。 住まいの機能を重視した新たな形態。医療提供施設ではあるが、介護保険適用施設である。 多くの特養は医療提供施設ではないので、終末期医療まで対応してくれる施設の登場は 多様な選択肢になりうる。

超少子高齢化社会においては、人の住居をある程度集約する必要がある。コンパクトシティの考え方。 在宅とは、自宅とは限らない。多様な選択肢の中から(その人がふさわしい)適切な場所を選び、 そこで暮らすことが重要である。

公立病院の経営については、地域医療構想の中で、自らのポジショニングが問われている。

所感

芦屋市が加わる地域医療構想は南阪神地域医療構想。 近くに神戸市や西宮市がある中で、芦屋病院がどういう役割を果たしていくかが重要です。 単独運営という形から広域での運営という形に変わっていくんだろうと思いますが、 しばらく様子を見ないと行けないんだろうなと思っています。

認知症の基礎知識と社会参加による予防の可能性

認知症自身は病気ではなく、脳の認知機能に障害が出ている状況のことを指す。 認知症の原因となる病気は多種多様に富んでいる。原因の一部である脳血管性認知症については 生活習慣の見直しによって危険因子を抑えることが可能。

主な原因であるアルツハイマー病は、加齢が進むと誰しもが発症してしまう病気。 以前よりも平均寿命が長くなってきたことにより、表面化してきた。 薬による認知症予防は困難であることが分かってきたため、薬に頼らない予防法が研究されている。

社会的繋がりや家族、友人との交流によって認知症を抑えられるため、 絵本の読み聞かせなどによる新たな関係性の構築は重要である。

所感

絵本の読み聞かせについての取り組み(認知機能低下抑制プログラム)については効果がありそうです。 導入について、所管課と相談してみたいと思います。 また、認知症は早期発見であれば、遅らせることができるので 物忘れ外来等で検査を受けることの啓発も重要。 そして、高齢者の定期検診のメニューに認知症検査も加えられないか、 検討してみたいと思います。